コンビニなどの店頭にもたくさんのミネラルウォーターが並ぶようになりました。
人々の健康への意識が高まった結果、体に良いミネラルを摂取できるミネラルウォーターに人気が集まったのでしょう。
ミネラルウォーターは日本国内だけでなく、海外で採取された水を使用したものもあります。
しかし、どういうわけか海外のミネラルウォーターはそのほとんどが硬水です。
そこで今回は、なぜ海外のミネラルウォーターは硬水ばかりなのか、その理由を解説します。
なぜ海外のミネラルウォーターは硬水?
海外のミネラルウォーターが硬水ばかりなのは、水が採取される環境によるものです。
そもそも硬水とはミネラルが多い水で、軟水とはミネラルが少ない水のことです。
そのため、海外のミネラルウォーターには非常にたくさんのミネラルが含まれているということになります。
海外の水に多数のミネラルが含まれているのは、土地が広大だからです。
ミネラルウォーターとして使われる水は地下から汲み上げられたものなのですが、もとをたどればこの地下水は雨や雪として大地に降り注いだものです。
振った雨や水はゆっくりと地下に染み込んでいき、いつしか地下の水源に蓄えられて地下水となります。
そして地下水は大地の地下を流れるのですが、海外の広大な大陸を長い間流れることとなるため、地中にあるミネラルが長い時間をかけて大量に溶け込むこととなるのです。
広大な土地の地下を長い間流れ続けてミネラルを蓄えた地下水を使っているから、海外のミネラルウォーターは硬水が多くなる、という仕組みです。
なお、この説明で日本のミネラルウォーターに軟水が多い理由も説明できます。
日本は海外に比べて国土が狭いため、地下水へとミネラルが染み込んでいく時間があまり長くないのです。
しかし、日本でも硬水を採取することは可能です。
沖縄はミネラル分を豊富に含むサンゴの化石が積み重なってできている地層があるため、ミネラルの多い硬水を採取することができるのです。
また、山形県の一部地方で採取できる500年近い間蓄えられていた地下水も硬水に近い性質を持っています。
硬水と軟水の違い
土地の面積によって、海外のミネラルウォーターには硬水が多く、日本のミネラルウォーターには軟水が多くなっています。
では、硬水と軟水にはどのような違いがあるのでしょうか。
日本の水はほとんどが軟水ですので、日本人の味覚に合いやすいのは軟水だと言われています。
軟水はどちらかというとまろやかで、とても飲みやすい風味をしています。
逆に日本人が日常生活で硬水を飲む機会はあまりありません。
そのため、硬水を飲むとやや重たい味に感じることが多く、合わない方も多いようです。
また慣れない硬水を飲み続けることで下痢になってしまうケースもあります。
しかし、日本人の味覚に合わないから硬水が劣っているというわけではありません。
そもそも硬水が大量に含んでいるミネラルは生きていくのに必要不可欠な栄養素です。
さらにミネラルはお通じを良くしたり、脂肪の燃焼率を向上させたりするなど様々な優れた効果を持っています。
さらに、硬水は料理にもよく利用されます。
カルシウムを多く含む硬水でお米を炊くことで、パラパラとした炊きあがりに仕上げることができます。
チャーハンなどの米がくっつかないような料理に使う料理はしばしば硬水で米を炊き上げているようです。
自宅で料理をするのなら、硬水を意識して取り入れてみても良いでしょう。
ウォーターサーバーの中にも硬水を扱えるものがあります。