口内の水分が減少すると虫歯になる!?
健康な口内は唾液によって中和されており、Ph7.0前後の中性という虫歯菌が活性化しにくい状態です。
食事をすれば一時的に酸性に傾きますが、40分ぐらいかけて唾液が再び中和をしてくれるため、虫歯などが発生しにくい環境に「戻そう」という作用が働いているのです。
これに対して体内の水分量が減少している人は、唾液の分泌も少ない傾向があるため、虫歯や酸蝕症にかかりやすいと言われています。
このような理由で、歯の健康と水分補給は非常に深い関わりがあるとされていますので、そのメカニズムを詳しくご紹介していきます。
口内の潤いと水分補給の関係
1日1.0~1.5リットルの唾液で常に潤っている口内も、体内の水分が減少すると、口の中も乾くという状態に陥ってしまいます。
また過度のストレスや緊張状態、不眠などでも唾液の分泌が悪くなりますので、定期的に水分補給をしてストレスを軽減することで相乗効果が生まれると考えて良いでしょう。
寝ている間に虫歯が悪化するというのは、就寝中に唾液の分泌量が減少するという理由によるものです。
これは体のメカニズムですので仕方がない部分もありますが、就寝前と起床後にコップ1杯以上の水を飲み、口内が渇いた状態を回避する策を取ることができれば、お金のかからない虫歯予防に繋がります。
水分補給で口臭も改善する
唾液の分泌量が少ない人は、口内のウイルスや雑菌の洗浄が上手くできないため、歯と歯の間に溜まった食べかすによって口臭が漂いやすい環境と言われています。
口臭予防にマウスウォッシュや歯磨き粉を使うという策もありますが、定期的に水分補給をして唾液を出せる状態に導いた方が、スピーディーかつ確実に好循環が生まれると考えて良いでしょう。
水分は自律神経の働きも改善してくれますので、原因不明の知覚過敏や歯の痛みを改善するにも、必ず摂取したい存在です。
水を飲み続けるデメリットはないと思いますので、生活の中で上手に取り入れてみてください。
水分補給にはミネラルウォーターが最適
歯の健康を考えた水分補給には、ミネラルウォーターの活用が理想的だと言われています。
非常に飲みやすいオレンジジュースやスポーツドリンクなどの清涼飲料水は、歯に糖分が付着してしまいますので、虫歯予防という意味でも避けた方が良いと言えるでしょう。
また無糖のコーヒーや紅茶、緑茶は、歯の色素沈着を生じさせる原因となりますので、歯の色や健康を保つためにも、飲み過ぎには注意してください。